いろはに金平糖ちりぬるを

読んだ本・見た映画の備忘録

日記

気絶していたら前に日記を書いてから1ヶ月以上経ってた。

特に体調を崩したというわけでもなくただ単に何も書かなかっただけなんだけど、この一か月が吹っ飛んだ感覚は気絶というのが一番近い。確実に毎日飯を食ったり風呂でさっぱりしたり、その他何かしているはずだが、記録を取っておかなければ細々したことは何もかも時の波に押し流されてどこかへ行ってしまう。

そもそも、落ち着いて考えてみるとこの1ヶ月に限らず自分の行動を短期長期問わず思い出せないので、常に気絶しているとも言える。強いていうならその時々で読んでいた本や漫画の記憶は比較的はっきりしているが……。起伏のない人生なのでどでかいライフイベントはさすがに記憶にあるが、その合間合間の霞がかかったような時期についてはその時々に読んだ本、漫画やプレイしていたゲームを起点にした方が思い出せる。というか本屋漫画のタイトルしか思い出せないというか。霧深い山道みたいな人生だ。はっきり見えるのは足元だけで、あとは霧の中にたまに木の影(本のタイトル)が見えるだけ。

その本も大体は読んだことを忘れてしまう。忘れたところで何の問題もないが。

問題ないとは思いつつ自分の書いたものや行動の記録を読むのは好きなので、ここ数年はビブリアで記録を残している。バーコードをかざすと本を特定してくれるのが未だに面白くて読み終わると即本を裏返してしまう。バーコードを読むのがなぜこんなに楽しいのかはよくわからないが、子供の頃に漠然と想像してたテクノロジーの雰囲気を感じているのかもしれない。それか今までの人生で気づく機会がなかっただけで、単にバーコードを読むのが異常に好きなのかもしれない。ハードオフでバーコード戦士のおもちゃを見かけると未だにちょっとほしいと思っているし。

しかし何よりビブリアには積極的に他人とつながる機能がないところがとても良い。正確には自分の感想を共有できるし他のアプリと連携もしているけど、自分で選ばない限りどことも繋がることはなく、アプリ側が他人と共有することを前面に押し出さないところに好感が持てる。各種インターネットサービスやアプリは繋がることが前提だったり良いこととして押されがちだけど、こういう自分しかいない島みたいなものも一定の需要はあると思うんだよな。ただ島の住人は無口な人が多そうだからその需要自体が観測されてないだけで…。まあ、なんの根拠もない妄想ではあるが。石油王になったらそういう小さな島みたいなサービスを作ってみたい。しょうもなさすぎて悪用もできないような、些細なやつを。